リフォーム済みの賃貸物件に入居する際に確認しておくべきポイント

リフォーム済みの賃貸物件に入居する

リフォーム済みの賃貸物件

賃貸物件への入居を希望する際は、できるだけきれいな物件に住みたいと考えている方もいることでしょう。
しかし、新築の物件は家賃が高く、なかなか自分の収入に合った物件が見つからないことがあります。
そのような場合、リフォーム済みの物件がおすすめです。
本記事では、リフォーム済みの賃貸物件に入居する際に確認しておくべきポイントをご紹介します。

リフォームとは?

リフォームとリノベーションの違い

リフォームとは本来、物件の原状回復を指す言葉で、壊れた設備をもとに戻したり、破れた壁紙を張り替えたりといったことを行います。
物件の中でよく見る「リフォーム済」とは、「原状回復済み」ということになるため、安心して入居することができます。
下記、一般的にリフォームを行う箇所や工期をまとめていきます。

キッチン

古い賃貸住宅の場合、経年劣化によりキッチンがさび付いたり、水に異物が混ざったりします。
そのような場合、キッチンを丸ごと取り換えて次の入居者が使用しても支障がないようにリフォームを行います。
工期は当日で終わることもありますが、キッチンの種類によっては1週間程度を要することもあります。

浴槽・洗面所

キッチンと同様に、浴槽や洗面所といった水回りは経年劣化が起きやすい場所です。
一人暮らし向けの賃貸物件では、浴槽とトイレが一緒になったユニットバスタイプのものもあります。
一般的に浴槽の交換には4~5日程度を要しますが、タイル張りの浴槽の場合は解体にも時間がかかるため1~2週間程度と、少し長い時間がかかります。

壁紙

日焼けや日常生活などにより汚れが付いた壁紙は、新しい壁紙に貼り替えることでリフォームを行います。
壁紙の貼り換えは当日で終わることが多く、貼り替えた後は部屋の印象をグッと引き上げることができます。

タイル

壁材や床材などに使われるタイルは、割れたり隙間に汚れが溜まったりするため、リフォームを行うことが多い箇所です。
タイルの貼り替えにかかる時間は貼り付ける枚数により異なりますが、一般的には2~3日あれば貼り替えが完了します。

フローリング

フローリングは木材でできているため、キズが付いたり水分によるシミができたりします。
そのため、前の入居者が退去した後は貼り換えを行うことがあります。
また、貼り替えない場合でもフローリングを清掃後、樹脂を上から塗り付けて表面を整えることもあります。
フローリングのリフォームにかかる期間は、貼り替えの場合は2~3日、樹脂の塗り付けの場合は1~2日程度です。

リフォームとリノベーションの違い

リフォーム済みの賃貸物件の魅力

先述の通り、リフォームとは原状回復を指します。
一方、リノベーションとは、古くなった物件を新しく作り直す意味を持ちます。
リノベーションの際には基礎や構造は活かしつつ、間取りや設備、配管などを見直して新しく作り変えます。
リノベーションの一例として、1階層の物件からメゾネットやロフトを設けるといったことが挙げられます。
上記より、リフォームは元の形状に戻すこと、リノベーションは新たな機能を付与することであると言えます。

リフォーム済みの賃貸物件の魅力

こちらでは、リフォーム済みの賃貸物件の魅力をご紹介します。

キレイな物件に住むことができる

リフォーム済みの賃貸物件は、物件としての機能が回復しているだけではなく、見た目がキレイになっていることも魅力的なポイントです。
室内の壁紙だけではなく、キッチンや浴槽などもキレイな物件に入居することで、気持ちよく生活を送ることができます。

お得に入居することができる

新築の賃貸物件は人気が高いため、家賃が高額になる傾向にあります。
しかし、リフォーム済みの賃貸物件は築年数が古いものが多く、入居者を募集するために家賃をおさえていることが多いです。
リフォーム済みの築年数が古い物件は、新築と遜色がないキレイな物件であるにもかかわらず家賃が抑えられているため、お得に入居することができます。

リフォーム済みの賃貸物件の注意点

リフォーム済みの賃貸物件の注意点

こちらでは、リフォーム済みの賃貸物件の注意点をご紹介します。

あくまで中古物件である

リフォーム済みの賃貸物件は、築年数が古いことが多く、室内がキレイでも室外や建物の構造は古いままの可能性があります。
また、室内についても浴槽や壁紙をキレイにしただけで、間取りに古さを感じてしまうこともあります。
築年数が古い物件は、入居者によっては生活がしづらいと感じてしまうため、内覧の際にはどのような生活を送るのか、どのスペースにどのような物を置くのかといった、入居後のイメージを明確にしましょう。

機密性や防音性が低い物件がある

リフォームは1室をもとの状態に戻すことであり、壁の厚さや構造を変えるわけではありません。
そのため、リフォームの内容によっては機密性や防音性が低い可能性があります。
近隣住民とのトラブルを避けるためには、家具の配置を検討したり防音・遮音グッズを購入したりしましょう。
家具の配置については、隣に住人がいる物件の場合はその方向にテレビやオーディオを置かない、どうしても置く場合は反対側の壁に本棚など、音や振動をさえぎるものを置くようにしましょう。
防音グッズにはカーテンや吸音材などが含まれており、それらを使用することで自室から発せられる音だけではなく、室外から侵入する音も防ぐことができます。

リフォーム済みの賃貸物件に入居する際に確認しておくべきポイント

リフォーム済みの賃貸物件に入居する

リフォーム済みの賃貸物件に入居する際は、下記のポイントを確認しておきましょう。

築年数

築年数とは、建物が完成したあとの経過年数を表したもので、完成後3年以内の物件は新築と同じ意味を持つ「築浅」と呼ばれます。
築年数が古い物件は建物や設備の劣化が進んでおり、耐震性が基準値を満たしていないなどの問題が発生します。
建物には法により住むことができる耐用年数である「法定耐用年数」が定められているため、その年数に近いほど危険にさらされる可能性が高くなります。
現在では震度6~7程度の揺れでも耐えられる耐震性が求められています。

共用部分のメンテナンス常況

古い賃貸物件でも、廊下やベランダ、エントランスといった共用部分が設けられていることがあります。
リフォーム済みの物件に入居する前には、内覧の際に室内だけではなく、先述した共用部分も確認しておきましょう。
また、古い物件では十分な犯罪抑止対策がされていないこともあるため、どのような対策がされているのかを確認したり、不動産会社や大家さんに確認したりしましょう。

音漏れ

日常生活において発せられる音は自分では気にならなくても、近隣住民からすれば騒音に感じられる可能性があります。
築年数が古い物件の場合、リノベーションをしても十分な防音対策ができていないことがあり、そのような場合に室外に音が漏れ出してしまい、近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。
そのため、内覧の際には複数人で訪問し、ひとりが室内に残って音を出し、もうひとりが室外に出てどの程度音が漏れているのかといった方法などでも確認しておきましょう。

おわりに

本記事では、リフォーム済みの物件についてご説明しました。
リフォームとは元の状態に戻すといった意味を持ち、物件の間取りや設備を変えるリノベーションとは異なります。
リフォーム済みの物件は内観がキレイでも、築年数が古いことが多いため、内覧の際には室内だけではなく、室外や共用部分も確認しておきましょう。

著者情報

賃貸住宅サービス

賃貸住宅サービス住まいのお役立ち情報編集部 株式会社グラート

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