
「6帖は何㎡?」「収納は1間半(いっけんはん)あって広いと言われたが実感できない」など、 日本の建築に古くから使われてきた尺貫法や畳を基準にした<ものさし>は今も使われ続けていますが、 数値を聞いてもイメージできなくなっているのではないでしょうか
不動産広告ルールでは1帖=1.62㎡(へいべい)と決められています。
平米数で表記してある専有面積とは、ベランダ・バルコニーを含まない、お部屋全体の面積です。 ということは全体の平米数を「1.62」で割れば、全体の帖数がでます。
例えば1Kで22㎡の部屋の場合→約14帖
22㎡のお部屋は、[22㎡÷1.62㎡=約14帖]です。
部屋が8帖なら、残りの6帖の中にキッチン、 お風呂、トイレ、収納、玄関が配置されている事になります。
尺貫法は中国が起源とされ、701年の大宝律令で日本の尺度として定められたという長い歴史をもっています。昭和41年に尺貫法は取引および証明の計量にもちいることが禁止されましたが、建築や工芸の世界では道具そのものが尺貫法で作られているものも多く、今もなお作業や口頭での説明で使われ続けています。ちなみに、紙幣や雑誌などの紙のサイズも尺貫法に基づくものです。
単位 | 読み方 | 読みメートル法換算値 |
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一寸 | イッスン | 約3cm |
一尺 | イッシャク | 約30cm |
半間 | ハンゲン | 約91cm(畳の短い方の長さ) |
一間 | イッケン | 約182cm(畳の長い方の長さ) |
一坪 | ヒトツボ | 一間四方 3.3㎡(畳2枚分の広さ) |
一㎡ | イチヘイベイ | 1m四方 約0.325坪 |
単位 | 読み方 | 読みメートル法換算値 |
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四帖半 | ヨジョウハン | 約7.29㎡ 一間半四方 2.25坪 |
六帖 | ロクジョウ | 約9.72㎡ 一間半×二間 3坪 |
地域によって違う畳のサイズ
昭和の中頃まで東日本では江戸間、西日本では京間で建てるのが一般的でしたが現在では新建材の普及とともに全国の木造住宅のほとんどが江戸間で建てられています。 どの様式が正しいというわけではなく、地域の慣習ですので、表記は帖数のみとし統一性のある専有面積(㎡)になっています。現在の畳の形式は遡ると平安朝時代と古く、身分により畳の大きさ、縁の生地・色を違えていたようです。畳の差別は江戸時代中期まで厳しく残り、明治時代になって畳の使用、縁の種類なども自由になりました。
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京間・本間間(ほんけんま)
長さが6.3尺あるところから六三間ともいう。関西の京都、大阪、紀州から中国、四国、九州に多く一般的に京間と呼ばれる。(95.5×191cm) -
江戸間・五八間(ごはちま)
長さ5.8尺あるもので関東、東北、北海道など東日本の大部分を占めていますが、現在ではほとんど全国的に散在しています。俗称江戸間(えどま)、田舎間(いなかま)と呼び、京間と並び代表的なもの。(88×176cm) -
中京間・三六間(さぶろくま)
巾3尺、長さ6尺が語源。名古屋、岐阜地方を主とし福島、山形、岩手や北陸地方の一部と沖縄、奄美大島に分布している。(91×182cm) -
団地間(だんちま)
五六間ともいう。長さ5.6尺位だからで、近年新築された家屋に多く、特に団地に多いことからこのように呼ばれる。(85×170cm)
関東(江戸間)と関西(京間)、畳のサイズがこんなに違う!?
ひとことで六帖と言っても
江戸間と京間ではこんなにサイズが変わります。
江戸間→2.73m×3.64m=約9.931㎡(3坪)
京間→2.955m×3.94m=約11.64㎡(約3.5坪)
京間の六帖は江戸間の約七帖分の広さなのです。