今回は、中古物件を投資用マンションとして購入し、フルリノベーションした事例です。
入居者ニーズにマッチした付加価値をつけることで、相場家賃より高い家賃設定でも空室が出ないアイデアを見ていきましょう。
リノベーション・データ
ウェルブ六甲道2番街(兵庫県神戸市灘区)
リフォーム価格:約350万円
リフォーム箇所:
床・壁・天井の変更、収納入れ替え、キッチン・ユニットバス・トイレ・洗面化粧台・洗濯パン・給湯器・ダウンライト取り替え
リフォーム後家賃:230,000円
築年数:築17年
専有面積:62.61㎡
もともとはリビングダイニングと完全に壁で間仕切りされた独立キッチンで壁向きタイプでしたが、リビングダイニングと一体化させた16帖の広々としたLDKに変更。元の間仕切り壁の一部をくり抜いて対面式にしました。
キッチンの開口部は梁を利用して上部にダクトレールを取り付け、照明の向きや個数を自由に可変できるようにしました。落ち着いたダークカラーのシステムキッチンとお揃いの吊り戸棚をキッチン奥の壁面に取り付けたことで、真っ白な空間のアクセントになっています。
白で統一された空間は窓から差し込む光を拡散させる効果があり、面積以上の広がり感をもたらしてくれます。壁が抜けるなら、隣接する部屋の間仕切り壁もなくして、LDKと一体化させるのも良いでしょう。
最近の入居者ニーズとして、単身、新婚、ファミリー、どの層もみな一様にLDKの広さを重視する傾向があります。玄関ホールとつながるドアをワイドサイズにしたことで、より広く感じさせ、家具の搬入出もしやすくなりました。
無駄な廊下をなくしLDKを広くとった間取り
最近の新築マンションでは、無駄な廊下をなくし、居室部分を広く取った工夫あるプランが多く採用されていますが、築年数の古いマンションでは廊下のスペースを無駄に取った間取りが目立ちます。この物件では、玄関ホールから洋室やキッチンへとつながる廊下をなくし、キッチンをリビングダイニングと一体化させ、8.3帖から16帖の広々とした空間を実現させました。
リビングに面した6帖の和室を洋室に変更。床の間と押入れを取り払い、クロゼットを新設しました。建具も含めて白ベースに変更し、LDKと同じテイストで揃えたことで、より空間の広がりを感じさせます。
クッションフロアは淡いグレーベージュと白の組み合わせでモダンな雰囲気に。2色使いでも主張しすぎないカラーを選びました。
クロゼット内部も居室と同じ色合いに。照明を取り付けて、使いやすくなるように配慮してあります。こうした細やかな気遣いも、入居者の心を惹きつけるポイントとなってきます。
マンションでは窓がないことが多い洗面室。狭い空間ですので、できるだけ明るい色味で、広く感じさせる工夫を。
以前は茶系で少し重たく感じた玄関収納も白で統一させることで、すっきりとした印象に。
共用廊下に面した居室も、光があまり入らず暗くなりがちですが、床と建具の色を白ベースに変更するだけで見違えるほど明るくなりました。
マンションでは窓のない廊下や玄関が暗くなりがちです。バルコニーから差し込む光を少しでも届けられるワイドタイプの建具に変更しました。
ユニットバスは壁の一面だけにアクセントパネルを採用。同じ広さでも雰囲気がガラリと変わります。居室の壁にアクセントカラーを取り入れるのも良いですが、家具の影響を受けにくい水まわりで、さりげなくポイントカラーを使うのがオススメです。
ライトブラウンの家具調システムキッチンから、すっきりとシャープな印象のシステムキッチンに変更。全面が真っ白の空間では明るすぎて目が疲れてしまいますが、ポイントに差し色を使うことで空間が引き締まり効果的になります。
玄関など暗く狭い空間には鏡の効果を使って広く明るく見せる工夫をしましょう。リノベーション前と同じくらいの収納量がある大型シューズクロゼットですが、色と鏡の効果で随分と印象が変わります。
収納内部は可動式の棚が付いているので、長いブーツや傘なども仕舞えます。これだけの収納力があれば、いつでもすっきりと片付いた玄関を保つことができます。
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