防音室付き賃貸物件の探し方をご紹介!見つからない場合はどうする?

防音室付き賃貸物件の探し方をご紹介!

賃貸の防音室
楽器を演奏したり歌ったりする方は、昼夜問わず練習をしたいと思っていることでしょう。
しかし通常の物件だと、十分な防音対策がされていないことがあるため、室内で練習をすると騒音による近隣住民とのトラブルに発展することもあります。
騒音トラブルを避けたい場合は、防音室が付いた物件を探してみましょう。
本記事では防音室付き賃貸物件の探し方や、見つからない場合の対策などについてご説明します。

なぜ防音室付き賃貸物件が必要なのか?

防音室付き賃貸物件が必要な理由は、借主が心置きなく練習ができ、かつ近隣住民に練習中に発せられる音が聞こえないようにするためです。
楽器演奏やボーカル練習は、本人にとっては小さな音に感じても近隣住民にとっては迷惑な騒音に感じてしまう可能性があります。
騒音によるトラブルは、はじめは音を出した入居者のもとに注意をされる程度で収まります。
それでも解決しなかった場合、近隣住民が被害届を提出することで刑事裁判や民事裁判に発展し、軽犯罪法違反や暴行罪などに問われる恐れがあります。
そのため、楽器演奏や歌を歌われる方にとって防音対策は必ず行わなければならない対策です。

防音室付き賃貸物件の探し方

防音室付き物件
こちらでは、防音室付き物件の探し方をご紹介します。

防音性の高い部屋を選ぶ

防音室付きの賃貸物件を借りる際は、防音性を把握しておくことが重要です。
防音性とは、遮音等級を表したDr値で知ることができます。
Dr値は日本建築界が設定した等級で、値が高ければ高いほど防音性能が高いことを表し、最高値は100です。
一般的なコンクリートマンションではDr値は50に、二重防音物件はDr値が75、三重防音物件はDr値が85となっています。
近隣住民に迷惑をかけない防音室付き物件を選ぶ際は、できれば最低でもDr値が70以上の物件を選びましょう。

音を出せる時間帯を知る

防音室付きの賃貸物件のなかには、24時間練習ができない物件もあります。
そのため、不動産業者に相談する際は、練習ができる時間帯についても確認しておきましょう。
もしも音を出せる時間帯を知らずに深夜に練習をしていると、防音室付きの賃貸物件でも騒音による近隣住民とのトラブルに発展することがあります。

二人以上で内覧に行く

防音室付きの賃貸物件の内覧に行く際には、音漏れを確認するために2人以上で内覧に行きましょう。
防音性能は一人が部屋に残って声や音を出し、もう一人が室外から音漏れを聞くことで確認することができます。
楽器演奏をされる方なら、楽器を持ち込んで音漏れを確認するのも良いでしょう。

予算を上げる

防音設備は特殊な設備であるため、建築時には高額な費用がかかります。
そのため、通常の物件よりも高額な賃料設定にしていることも少なくありません。
希望予算内で防音室付きの賃貸物件が見つからない場合は、少し予算を上げて探してみましょう。

音楽大学・芸術大学の近く

音楽大学や芸術大学では、日常的に楽器を扱うことが多いため、ほかの地域に比べて防音設備が設けられている物件が多い傾向にあります。
そのため、先述のエリアを対象に絞ると好条件の物件が見つかることもあります。

防音室付き賃貸物件が見つからなかった場合はどうする?

防音室付き物件が見つからない場合
こちらでは、防音室付き賃貸物件が見つからなかった場合の対策をご紹介します。

自分で吸音材を貼り付ける

防音性が低い物件でも、吸音材を貼り付けることで簡易的な防音室を作ることができます。
吸音材はホームセンターなどで数千円単位から販売されているため、比較的入手しやすいことがメリットです。
注意点としては、壁に貼り付けた吸音材をはがす際に壁紙ごとはがれてしまう点や、防音性能を過信して音漏れしてしまう可能性がある点が挙げられます。

防音セットを購入する

自宅で練習をする際は、ほとんどの場合一人で行うと思います。
毎月の家賃が高額な防音室付きの賃貸物件に手が届かなかった場合は、防音セットを購入することも検討しましょう。
初期費用は高額ですが、一度購入するとそれ以降は費用が発生しません。
防音セットはメーカーによりさまざまなサイズや素材のものが販売されているため、賃貸物件の間取りに合ったものを購入することができます。

レンタルの防音セットを設置する

防音セットは市販のものだけではなく、レンタルをすることもできます。
市販の防音セットを購入する際は10万円近い出費となることがあるため、そのようなまとまったお金を用意することができない方もいると思います。
そのような方でも、月額数万円で済むレンタル防音セットであれば比較的導入がしやすいのではないでしょうか。

構造別でみる賃貸物件の防音性能

賃貸物件の防音機能
音には、固体音と空気音の2種類があります。
固体音は床や壁といった、固体が振動して伝わる音のことで、物を落とした時の音や壁にぶつかったときなどに発せられる音です。
空気音は空気が振動することで伝わる音を指し、テレビから発せられる音や人の話し声などが含まれます。
楽器や歌などは空気が振動することで伝わる音であるため、空気音であると言えます。
物件の構造によって、伝わりやすかったり伝わりにくかったりする音が異なるため、防音室付きの賃貸物件を探す際には確認しておいた方が良いでしょう。
物件の構造は、木造、鉄筋コンクリート、鉄筋・鉄骨コンクリートの3種類があります。
こちらでは、それぞれの構造での防音性能についてご説明します。

木造

木造はコンクリート構造の物件よりも気密性が低いため、鉄筋コンクリートや鉄筋・鉄骨コンクリートよりも防音性が低い傾向にあります。
特に空気音は伝わりやすいため、楽器演奏や歌を歌う方は木造物件を控えたほうが良いでしょう。

鉄筋コンクリート

木造に比べて壁や床の密度が高く厚いため、固体音・空気音ともに伝わりにくい構造です。
そのため、楽器演奏や歌を歌う方にとってはおすすめの構造だと言えます。

鉄筋・鉄骨コンクリート

鉄筋コンクリートと同様に、固体音・空気音ともに伝わりにくい性質を持ちます。
鉄筋・鉄骨コンクリートも音楽をされる方におすすめの構造だと言えますが、窓や扉の位置によっては音が漏れてしまう可能性があります。
そのため、賃貸契約の前に必ず物件を内覧しましょう。

防音室付き賃貸物件を借りる時の注意点

防音室付き物件の注意点
日常的に楽器や歌のスキルアップを目指す方にとって、防音室付き賃貸物件はありがたい物件であると言えます。
そのような物件でも、借りる際にはさまざまな注意点があります。
まず、防音性を過信しないことです。
高い防音性の物件であっても、あまりにも大きい音はやはり漏れてしまうため、結果近隣住民とのトラブルに発展することがあります。
また、物件によっては大型の楽器や機器を搬入できない可能性も考えられます。
せっかく好条件の物件を発見し、契約を締結しても肝心の楽器・機器が搬入できなければ練習もできません。
そのため、内覧前後には必ず搬入するもののサイズを計測しておきましょう。

おわりに

本記事では防音室付き賃貸物件の探し方や、見つからない場合の対策などについてご説明しました。
防音室付き賃貸物件の探し方には、高い防音性を持つ物件なのか、音を出せる時間帯はいつなのかといった条件で探してみましょう。
また音漏れがどの程度なのかを知るために、入居者だけではなく友人や知人に同席してもらい、防音性を確認してもらいましょう。
日常的に楽器演奏や歌の練習を行う方は、近隣住民との騒音トラブルを避けるために、まずは防音室が付いた賃貸物件への入居を検討しましょう。

著者情報

賃貸住宅サービス

賃貸住宅サービス住まいのお役立ち情報編集部 株式会社グラート

お客様が安心してお部屋探しができるように、住まいのお役立ち情報をお届けしています。